感謝を伝える
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日々の生活で感謝の気持ちを表していますか?
このワークは,マーティン・セリグマンの講義の中で行われた,「感謝の訪問」がもとになっています。その講義の課題は,「お世話になった人に感謝の気持ちを表す手紙を書き,その人を訪問して手紙を読み上げる」というものだったそうです。
著者も,講義の中で同じような課題を出し,感謝の訪問の結果を報告してもらうときには,心が動かされ,涙を誘われた場面が何度もあったそうです。
感謝の手紙を書くことは,
人間関係からもたらされる意義と喜びについてじっくりと考察することなのです。
と著者は述べています。
リフレクション
感謝している人のことを考えてください。その人のどこに感謝していますか?何をありがたいと思っているのでしょうか?
- 感謝の手紙を書く。
- どんなことに感謝しているか具体的に書く。
- できれば毎週,または1ヶ月に1回
- 感謝している人の名前をリストアップする。
- 手紙に,その人がしてくれたことを書く。
- その時の気持ちや,今どう感じているか書く。
- 手紙を出す。もしくは自分で届けて読み上げる。
おすすめの本
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今回のワークの実践者の本。ウェルビーイング(よいあり方)について,理論と実践を交えながら,内容が展開していきます。
第2章では,ポジティブ心理学のエクササイズを3つあげています。
1つ目は感謝の訪問。2つ目はうまくいったことエクササイズ(3つのいいこと)。3つ目は特徴的強みのエクササイズ。
2つ目の,うまくいったことエクササイズは,01.感謝するのワークに似ているので,そちらも参考にしてみてください。これは,今日うまくいったことを3つ書き出し,それがどうしてうまくいったかを書くというもの。
3つ目の特徴的強みのエクササイズは,自分の特徴的強みを新しい方法で,かつ頻繁に活用することで,その強みを自分のものにするよう働きかけることを目的にしています。
特徴的強みには,
- 当事者意識と自分らしさ
- 強みを発揮中の高揚感
- 強みを発揮中の活力
など計8つの特質があるそうです。強みを知るためには,強みに関する調査票 (VIA)から無料でできますのでどうぞ。
他にも,第1章でウェルビーイングの5つの要素を紹介しています。5つの要素は,PERMAと呼ばれ,
- Positive emotion: ポジティブ感情
- Engagement: フロー状態,ゾーンに入った状態
- Relationship: 他者との関係性
- Meaning: 意義,意味
- Achievement :達成
となっており,自己報告で主観的に,または客観的に測定されるとしています。この5つを意識して生活に取り入れることで,本の副題にもあるように,持続的幸福を体験できるかもしれません。
他の章にもエクササイズがあるので,じっくりと腰を据えてエクササイズに取り組めるのではと思います。