自分を観察する
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自分自身を変えたいと思ったことはありますか?または変え方を知っていますか?
心理学者のダリル・ベムは,自分が自分のことをどう考えるかを決めるのは,他の人をどう考えるかを決めるのと同じ方法,「観察」という方法によるということを発表しました。(詳しく知りたい方は,Self-Perception – MITを参照してください。)
この心理過程は自己知覚理論と呼ばれていて,著者はこの理論を用いて,自分自身の行動を観察することによって,自分に対する考え方を変えることができると述べています。
リフレクション
他人に対するあなたの行動,または自分自身に対するあなたの行動について考えてください。それらの行動パターンから,自分はどのような人間だといえますか?
- 今まで失敗を恐れてやらなかったことを書き出す。
- 最善主義を取り入れて,行動に移す。
- 行動しながら,振り返りや他の人からのアドバイスをもらう。
安全圏(コンフォート・ゾーン)を超えて冒険(チャレンジ・ゾーン)をすること。最善主義を取り入れて,完璧主義を変えることがこのワークの肝になります。
完璧主義と最善主義については,12.完璧主義を手放すをご覧ください。
おすすめの本
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人間の基本的資質は努力次第で伸ばすことができることを教えてくれる本です。
この本では,自分の能力は固定的で変わらないと信じている人を「硬直マインドセット」,才能は磨けば伸びると信じている人を「しなやかマインドセット」の持ち主と呼んでいます。
自分のマインドセットを知る簡単な質問も載っていて,
- 知能は人間の土台をなすもので,それを変えることはほとんど不可能だ。
- 新しいことを学ぶことはできても,知能そのものを変えることはできない。
- 知能は,現在のレベルにかかわらず,かなり伸ばすことができる。
- 知能は,伸ばそうと思えば,相当伸ばすことができる。
①と②は硬直マインドセット,③と④はしなやかマインドセットになります。また,硬直マインドセットの人は,自分が他人からどう評価されているかを気にするのに対し,しなやかマインドセットの人は,自分を向上させることに関心を向けるとのこと。
章ごとに,スポーツ,ビジネス,対人関係や教育とありますが,第1章の「マインドセットとは何か」と第2章の「マインドセットでここまで違う」を読むだけでも十分に今のマインドセットを変えることができます。