最善主義になる方法
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学生時代に,何でも完璧にしたいと考えたことはありますか?今でもその考えを持っていますか?
例えば,
- 自分の得意科目は絶対に満点を取る!
- 本は,端から端まで全部読まないといけない!
- ギリギリまで時間をかけて,いいレポートを提出したい!
などなど。
著者も,学生時代は完璧主義的な考え方を持っていたそうです。でも,ある時点からパレートの法則(80対20の法則)を生活の中に取り入れたそうです。
「A以外の成績はあり得ない」という考え方から,「努力に見合う価値のあることに集中する」という考え方になったことで,成績は少しばかり下がったけれども,学業以外の大切な活動に多くの時間を使えるようになったそうです。
著者は,
それまでよりもずっと幸せを感じただけでなく,成績という狭い視点ではなく,その期間を人生の中で全体的にとらえた場合の「成功度」を高めることができました。この80対20の法則は今も私のキャリアにとても役に立ち続けています。
と言っています。
パレートの法則(80対20の法則)
イタリアの経済学者ヴィルフレード・パレートによって提唱された法則。
「ある国の総人口のうち20%がその国の富の80%を所有している」,「ある会社の顧客の20%が会社の収益の80%を生みだしている」など
完璧主義と最善主義については,12.完璧主義を手放すをご覧ください。
リフレクション
「80対20の法則」に基づいて時間配分を考えてみましょう。
どの行動を減らすことができますか?どの部分にもっと時間を使いたいですか?
- リストを作成
最も意義深く,楽しいこと,最高に幸せにしてくれること - 現状分析
リストの各項目の隣に,毎週または毎月その活動にどのくらいの時間を使っているか - 振り返る
自分が大切にしている価値観に基づいて生きているか考える - 優先順位をつける
80%の満足感を与えてくれる20%を選ぶ
以前おすすめした,05.意義を見いだすのリフラクションや一日再構成法を基にしても80%の満足感を得られる行動が探せると思います。
おすすめの本
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80対20の法則をさらに1歩進めた本です。
このエッセンシャル思考では3つの真実を徹底的に教えてくれます。
- 「やらなくては」ではなく,「やると決める」
- 「どれも大事」ではなく「大事なものはめったにない」
- 「全部できる」ではなく「何でもできるが,全部はやらない」
特に第9章では,最も厳しい基準で決める,「上位10%にだけイエスと言う」ことが書かれています。また,チャンスを正しく選別するための案として,3つのプロセスを踏むことをすすめています。
- そのチャンスについて記述する
- 考慮するに値するチャンスの「最低限の基準」を3つ書き出す
- 考慮するに値するチャンスの「理想の基準」を3つ書き出す
2と3の基準を満たしていないものは却下。すべて満たしているものだけが,考慮に値するチャンス
絶対にイエスと言いきれないなら,それはすなわちノーである。
この一文はすごく衝撃でした。