いつも幸せではいられない
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長期的な幸福を得るためには,楽しくないこと,つまらない作業を行う必要がある,と著者は言います。さらに,
たとえ現在の利益を将来のより大きな利益のためにあきらめることになっても,できるだけ将来の役に立つ活動に時間をかけることです。
と言います。ただ著者は,厳しいことを言って終わりではなく,現時点での利益に焦点を当てることは元気を取り戻すのに役立つとも言っています。
05.意義を見いだすのおすすめの本で紹介した「幸せな選択、不幸な選択」の第1章で,幸福な生活と不幸な生活について述べている箇所があります。
幸福な生活とは,快楽とやりがいというポジティブな感情がたくさん詰まったものだということ。
一方で不幸な生活とは,苦痛(怒り,不安,ストレス)ややりがいのなさ(退屈,無益感)というネガティブな感情が優勢にある生活のこと。
あなたにとっての快楽ややりがいはどんなのもがありますか?
リフレクション
将来の役に立ち,現在も楽しめる活動をしたことを思い出してみましょう。
- 下の4つのライフスタイルについて考える
出世競争型 快楽型 悲観型 幸福型 - 4つのライフスタイルを選んでいた体験や期間について書き出す
- 4日間連続で,少なくとも1日15分を使う
- 4日間連続して同じライフスタイルを選んでもよい
- 文法や文字の間違いは気にせず,ただ書いてみる
- 感情(当時どう感じていたか,そして今,どのように感じているか),行動(どんな行動をしていたか),考え方(当時どう考えていたか,そして今,どんなふうに考えているか)を全部含めて書く
おすすめの本
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パーソナリティ心理学についての本です。心身の健康や幸福感に及ぼす影響などといった点でポジティブ心理学とも共通点があります。この本では,色々な性格指標やテストが紹介されています。
特に第2章では,パーソナリティの研究分野の中で最も影響力のある「主要五因子(ビッグファイブ)モデル」についてのテストや説明があります。興味深い内容となっているので是非読んでみてください。
ほかに,第9章では,パーソナル・プロジェクト(私たちが取り組む,自分にとって価値ある行動)について詳しく述べられています。目標を立てて,実行するうえで参考になると思います。
はじめにの中で,
私たちは,他者を理解しようとする試みを通して,自分を深く理解することになり,自分を深く理解することによって,世界を違った視点でとらえられるようになり,もっと自分の能力をいかすことができるようになります。
という言葉が,この本を最後までじっくり読んでみたいと思うモチベーションになりました。