これまでを振り返って#01
これまでを振り返ってみようシリーズ第1回です。
「ハーバードの人生を変える授業」の本の内容を補強したり,各章を関連付けたり,脱線したりしたいと思います。
今回は,01.感謝するで紹介した,おすすめの本を取り上げます。
マインドフル・フォトで幸福感を高める。
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01.感謝するでは,「ちょっとしたことでもいいので,毎日,感謝できることを5つ書いてもらう」というワークを行いました。これは,ありがたいことを数えることで,幸福感やポジティブ感情を味わうものでした。
今回紹介するマインドフル・フォトは,日常生活の写真を撮ってもらい,そこから幸福感やポジティブ感情を味わってもらうというものです。
このマインドフル・フォトは,ありがたいことを数えるワークよりも楽しくできたという報告があるそうです。一方で,写真を撮ることは書くよりも時間と労力がかかるという人が出てくるかもしれないとの意見もあるそうです。(詳しく知りたい方は,Seeing through New Eyes: An Experimental Investigation of the Benefits of Photographyをご参照ください。)
ヘドニア的な写真を撮る(ワーク1)
生活の中にある自分に幸福感や喜びをもたらすものは何ですか?
どんなものによって,日常生活の中でポジティブな気持ちを感じますか?
- 日常生活の写真を5枚以上撮る。
- まじめに,でも急がない。
- きれいな風景
- 愛読書
- 好きなタレントや友人 など
ヘドニアとは,「快楽としての幸福感」と訳されることがありますが,「ある活動を楽しんでいるときに経験する喜び」です。
ユーダイモニア的な写真を撮る(ワーク2)
人生の中で,
自分が自分らしくあるために重要なものは何ですか?
最も価値を置くものは何ですか?
- 日常生活の写真を5枚以上撮る。
- まじめに,でも急がない。
- 自分を理解してくれる人
- いちばん自分らしくいられる場所
- 苦楽をともにした,文房具やスポーツ用品 など
ユーダイモニアとは,「個人的充足感としての幸福感」と訳されることがあります。ユーダイモニアは,「個人的な充実のある活動を行っているときに感じられる一連の経験」を意味していて,苦しさや辛さといったものが含まれることもあります。
共通ワーク
写真撮影が終わったら,以下の状況で考えたことや感じたことを思い出す。
- 気分や感情,生活の中のものに対する感謝にどのような変化がありましたか?
- それはなぜですか?
- その変化はどれくらい続きそうですか?
- 撮影前,何を撮影しようか考えていたか
- 撮影のなか何に焦点を当てていたか
- 撮影後に写真を見返しているとき
おわりに
ワーク1とワーク2は課題は同じですが,写真の背景にある動機づけに違いがあることを意識してください。
マインドフル・フォトは,カメラのレンズを通して,美しいもの,意味あるもの,価値あるものを見ようとする視点によって,日常生活の中でポジティブ感情と感謝を確認する方法です。
アメリカのテレビ番組司会者のオプラ・ウィンフリーは,
意識を向けるものは拡大します。恵まれた部分を考えれば,人生はもっとよくなります。
と語っています。
ポジティブな面に意識を向けていますか?
ここでの登場人物
- ジェイミー・L. クルツ
- ソニア・リュボミアスキー
- オプラ・ウィンフリー