行き詰まりのその先は?
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パートナーと,理解しあえる関係づくりはできていますか?一人だけで問題を解決しようとしていませんか?
セラピストのデイヴィット・シュナーチは,
長期的な関係にはすべて,いつかは行き詰まり状態が訪れる。
と述べています。
行き詰まり状態とは,いさかいにより身動きが取れず,解決の糸口を見いだすことができない状態。
ただしデイヴィット・シュナーチは,この行き詰まり状態を,個人的な成長と対人スキル向上のための重要な分岐点だとしています。
著者もまた,
この行き詰まり状態をうまく克服した二人は,個人としても,そしてカップルとしても強くなり,二人の関係は本物になり,より親密なものとなります。
と述べています。
リフレクション
パートナーとの関係で行き詰まりを感じたときのことを考えてみてください。その状態から抜け出し,関係を強化するために,あなたは何をしましたか?また何ができたでしょうか?
- 下に呈示した未完成の文章を完成させる。
- 6つ以上の文章を作成する。
- 1週間,1つの文章に対して,1~2分のあいだに書き出す。
- すべての文章が完成したら,文章を見直す。
- その中から何点か選び,文章に基づいた行動をとってみる。
- あの人との関係を5%よくするためには……
- もし私があと5%心をひらけば……
- 自分自身との関係をよくするためには……
- 人生にもっと愛が流れ込むようにするには……
- 別の考え方をすれば……
おすすめの本
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アサーションとは,自分も相手も大切にする自己表現。
と著者は述べていて,特にこの本は,夫婦やカップルを対象としています。
第5章ではアサーションについて,非主張的,攻撃的,アサーティブな自己表現と3つのタイプにわけて詳しく述べられています。
アサーティブな自己表現ができる人の特徴として,
- 気持ちや考えや欲求が異なるのは当然だと考える。
- 自分らしさを大切にし,パートナーのその人らしさも大切にする。
- なるべく2人が満足いく結果を出したいと考える。
- 話し合いによって歩み寄ろうという姿勢。
- 適度な自信と謙虚さを持ち合わせている。
- 肯定的なメッセージを伝えることができる。
を挙げています。
また第6章では,自己信頼は,自己理解,自己受容そして自尊心の3つの要素が関連し合って成り立っていると述べて,自己理解はさらに2つの意味を持っていると述べています。
この自己信頼を高めることで,
まず自分で自分のプラス面をきちんと認識し,それを認め受け入れることです。人から支えられることも大切なのですが,自分で自分を支えることも,同じくらい大切なのです。
と述べています。